The Duke

ゴヤの名画と優しい泥棒

The Duke


"The Duke" was a film which dealt with social problems, but it was also worth watching as a literally or artistic film, because it made me think about "What is a freedom of expression?" , "What is art?", and "What is justice?". 

Also, I'd like to add that it based on a true story, "1961 Goya 'theft' from National Gallery''. You must be surprised to know this?


社会派かつ文学的、また

ドラマティックな映画で個人的には

大ヒットだったので、とりあえず

今の時点での感想をささっとメモ。


表現とは、アートとは、そして正義とは?

という疑問を投げかける作品だった。


1961年に実際に起きた、

ゴヤの「ウェリントン公爵」が

ナショナルギャラリーから

盗まれた事件がモデルとのこと。

実話ということで驚き!!!

撮影地が私の留学先、リーズ中心で

フラットが立ち並ぶエリアが

映った時には懐かしい気持ちに。


何回かゴヤのこの作品を見て

どうもマヌケな顔でカッコ良くない

という印象があり、映画の中でも

何度も「大したことない」と

言われていて可哀想だった笑 

でも同時に名作の価値とは

上手か下手かではなく作品の

世の中に対する影響力なのかも。


主人公はシェイクスピアやチェーホフに

憧れて脚本を書くおじいちゃんで

大きな権力に抗うこと

生き甲斐にしていた。また、

田舎住みの中流階級(労働階級)ゆえ

文学を生み出すには教養が足りず

日々安月給の仕事で食い繋いでいた。


しかしながらゴヤの絵窃盗事件に

巻き込まれることで、一介の

労働者から一気に注目される存在

となり、世の中を変えたところは

ある意味では脚本家として

全く大成しなくても表現者としては

成功したのだと思った。

特に裁判で長々と演説するシーンでは

役者のようでシェイクスピアの

"The world's the stage and we are all actors"

を彷彿させた。


絵画を盗んだことが無罪となった

裁判についても、トンチの問答のようで

ベニスの商人のようだったし、

あらゆるところでシェイクスピア感が

溢れていてファンには堪らないと思う。


ただし私自身は無罪判決はいかに、

と思った。なぜなら「借りた」にせよ

勝手に借りたらダメでしょと思うから。

しかも本当の犯人が名乗り出た時、

面倒になるから事実を政府関係者が

揉み消すの(それで結果OKになるけど)

いろんな歴史的史実は実は

無理矢理捻じ曲げられてきたかも?

という疑惑に私には感じてしまった。