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weeks for bookworms!

十三夜読書週間

 

10/27

🔍目の見えない白鳥さんとアートを見にいく

美術館は見るところではなく、

芸術を体感しにいくところだと気がついた。

健常者と障害者の違いだからではなく、

一人一人が作品に対して違う見方を

実は持っているのに、

それに気がついてこなかった。

ドキュメンタリー映画も作成されたみたいでびっくり↓

https://shiratoriart.jp

 

10/28

🕵️ざんねんなスパイ

ちょっと読み辛いかも、と

読み始め数ページで思ったのは

もしかすると日本人作家なのに

翻訳物のような書き方だからかも。

でもそれも狙いなのかも…

物語の端々からヒシヒシと感じられる、

キーワードは"ボーダレス"で

物語の舞台も人物の人種や性別も

何もかもが分かりづらかった。

でも思い返してみると、

分かりやすく書かれている本では

読者が勝手にステレオタイプな

イメージを持って読んでいることが多い。

本作もタイトルからスパイモノ?、と

思わせつつ中身は新ジャンル。

 

10/29

🧀Who moved my cheese?

幸せや栄光はずっと

手元にあるわけではなく、

得た時に無くなる事も想定する必要がある。

そして無くなったら切り替えて

次を探し得る瞬発力や勇気の方が

より大事なのかもと思った。

時間が経つと幸せや栄光にも

チーズに臭みが出るように変化が生じる。

しかし香りの変化に恐る必要は無い。

何故なら、ある意味その臭みは

いい香りとも取れるように

悪いことではないからだ。ただし、

突然熟成度は度を超す。その時は

古くなったと直ちに認めて

切り替えられるか、、!

 

10/30

🎨 原田マハ、アートの達人に会いにいく

鹿島茂さんが"発見は再発見である"と

話されていたのが印象に残った。

自らが潜在的に発想によって既に

答えを出していることの根拠を探していき、

一致できた時に「発見」が生じるのだと

分かった。芸術新潮連載の改題。

アートに携わる人は幸運な人が多いかも。

芸術は奇跡の記録なのかな。

 

10/31

🐈‍⬛不思議カフェNEKOMIMI

表紙が可愛くて借りてみた。

思った以上にファンタジーなストーリーで

西洋どちらにも通ずる御伽話のよう。

読了後には優しい気持ちになれた。

 

主人公は亡くなった両親のように

秀でた才能が自分にはないことを

残念に思っていたが、人生最後の日に

魔法使いとして生き直す奇跡を与えられる。

ここまでが序章なのだが、

初めからとてもワクワクする展開だった!

魔法使いになって多くの生きる者を

幸せにしていくことを生業としていて

素敵だった。

時折、彼女の前に現れる人々の

悩みはダークなこともあってドキッとした。

暖かみのあるキャラクターとの

バランスが絶妙で大人の童話を

読んでいるような気分になった。

 

装丁が可愛らしくて手に取りたくなる本。

 

11/1

🌏パリの国連で夢を食う。

世界機関である国連の中では

目紛しく世界のために物事が

進んでいると思っていたが、

どうやら違うらしい。

スケールが大きい仕事があるのは

間違いない。しかしながら、

団体のスケールが大きすぎると

物事はなかなか進まないのだなぁ。

ただし国連に優秀な人材が送り込まれるのは

とても意義あることだと感じた。

何故ならここまで様々な人種が

入り混じった職場は他になく、

優秀な人材にその経験をさせることは

未来への投資なのだと思った。しかも、

本当に優秀な国連職員は

長く国連にいないのではないだろうか。

国連内で様々な価値観を知り、

自ら現場に出てアクションを起こす必要性に

駆られることで、皆、ポジティブに

職場を卒業していたように思う。

 

エピソードで気になったのは、

フランス人が語る、

アメリカ文化の幼稚化現象だ。

フランス人が何事も哲学的に語るのに対し、

アメリカ人は論理的かつ簡潔に語る。

フランス人は文化的議論に長け、

アメリカ人がビジネスへの議論を得意とする

理由が分かった気がした。

 

11/2

🍰 マカン・マラン: 二十三時の夜食カフェ

マカンマランとはインドネシア語で

夜食という意味らしい。

ドラッグクイーンのシャールが

営む夜の店、と聞くと

派手派手したイメージをされそうだが

とても温かく迎えてもらえる、

おうちのような店で出会ってみたくなった。

ただし店への案内はどのガイドブックや

雑誌にも載っておらず、本当に必要な人が

運を持って辿り着ける店なのだとか。

この本の凄いところは、文字だけで

シャールのあったかい料理を

とっても食べたくなってしまうこと。

ほかほかの夜食が目の前に見えるよう。

 

11/3

☕️祖母姫ロンドンに行く

星5つ以上つけたい本!!!

作者の行動力もお祖母様の強いキャラも

そしてイギリス名門ホテルのバトラーも

最高、、、。

みんなみんな人生で出会い学びたい方々。

でも、行きの飛行機で

レディーの振る舞い方を教えてくださった

CAさんが優勝かもしれない。優秀!

人生の最後にすべきは旅だし、

人を幸せにする我儘だと思う。

 

11/4

🐼パンダの飼い方

パンダに限らず、珍獣の飼い方を

説明してくれている本。

著者は動物の卸売業をしている方なので

披露される知識も面白い。

パンダは国家単位でしか買えないので、

本気で検討するなら他の珍獣で、

ということでナマケモノが気になった。

意外にもお金と出会い次第では飼えそう。

友達にもなれそうなので、

一緒に本気で暮らしたいかもしれない。

晩酌で一緒にきゅうり食べる!

 

11/5

🖼️名画のティータイム-拡大でみる60の紅茶文化事典

歴史・美術そして紅茶に触れられる本。

絵の写真が多くて楽しく、

好きな絵にもいくつか出逢えた!

※ 'A Quiet Half-hour'は家事の合間の休憩を描いていて、金屏風の日本感のある中で足を上げて休んでいるところがリラックスしていて好き。

https://www.nationaltrustcollections.org.uk/object/1530134

※ 'Suspense'は可愛らしいけれど、なんでベッドに寝ているのかも気になる。犬に今にも食事を食べられそうな危機感がサスペンスなのかな。個人蔵というところがまたありえなくても買えるのではないかという作品。

https://www.christies.com/en/lot/lot-226311

テート美術館を建てたヘンリーテートは

砂糖王とは初めて知った。

角砂糖の特許を取り、財産を築いたという。

テートといえばテートブリテンやモダンで

ロンドンのイメージだが、リバプールなど

他の地域にもあり、計4つの美術館を有す。

プライベートコレクションとしては

最大級だと思う。加えて大学への基金も

設立しており文化への貢献に頭が下がる。

 

11/6

🛍️老舗の流儀―虎屋とエルメス―

虎屋赤坂本店の美術展を訪問した際に、

2階の物販エリアで書籍販売に遭遇。

始まり(出産)はお赤飯で

終わり(葬式)は饅頭を

食す文化かあると知った。

地方によってはその逆も然りだが、

どちらにせよ、人が亡くなった際にも

人生を全うしたとし祝う形だのが面白い。

VIVANTの世界!!!

老舗は歴史を守る危機感があるからこそ

新しいことにチャレンジすることができる、

と思った。守りと挑戦は相反するようで

セットでなければ成り立たないと気づいた。

飲食業界とファッション業界で違っても

商いをしていることで

両社は通ずることだらけで

そう考えると世の中に通じないものなんて

ないのかもしれないと思わせられた。

 

11/7

🍵ティーパーティの謎

冒頭からクイズ大会の話かな?、と

読み進めていくと時間軸も内容も

ころころ変わっていき、段々と

4人の子ども達に主軸があることに気付く。

どこにでもいそうだけど、彼らは

それぞれの経験をチームで活かし、

年上のチームに勝ち進んでいく。

原題はThe view from Saturdayで

邦題と全然違う。これを知った時、

邦題もいいなぁと思っていたけど

原題の良さにやられた。

学びは授業だけじゃないよなぁ、と思う。

章毎に目線が子供たちや先生などに

変わるのに物語として纏まりがあり、

寧ろ奥行きを持たせているところが凄い。

かなり前に書かれた作品かと思うが、

多様性についての言及もあり、

どの時代にも必要な名作だと思う。

作者はクローディアの秘密のカニスバーグ。

 

11/8

🐕まぼろしの小さい犬

空想は際限がなく楽しい。

それを現実化するのを目標にすれば、

モチベーションもアップする。でも

空想で上手く行ったことは現実では

上手くいかないことの方が多い、と

児童文学として伝えているように思えた。

犬、友人、家族、子供など多くは

運命との出会いであるから現実と向き合い、

その中で幸せを見つけねばならないと思う。